アルボス 樹

運動音痴がはじめて出会ったゴルフの楽しさ。 そして幾分なりとも落ち着いて音楽を聴く 環境が出来、良き師匠にも出会うことが出来ました。
 
2017/08/03 12:04:01|レクイエムに魅せられて
ヴァレンティン・シルヴェストロフ  を聴く
ヴァレンティン・シルヴェストロフと言う作曲家を初めて知り、その曲に感動と安らぎを感ぜずにはいられません。

ある方のプレビュー(抜粋)
あなたが、アルヴォ・ペルトの『タブラ・ラサ』や『アルボス』、タルコフスキーの『鏡』や『ノスタルジア』を偏愛しておられるとしたら、おそらくあなたは、ここに、シルヴェストロフという新たな偏愛の対象を発見されるでしょう。

ベルト教信者の私にとっては見逃せない一文ですが。聴いてみるとこれが良い。

1-14) ピアノのためのバガテル 
15) 弦楽合奏のためのエレジー
16-18) 弦合奏のための「スティル・ミュージック」
19-20) 弦楽合奏のための「別れのセレナーデ」
21) 弦楽とピアノのための「使者」
22-24) 2つのディアローグとあとがき

1-14) ピアノ:シルヴェストロフ
15-20) ポッペン(Christoph Poppen 1956-)指揮 ミュンヘン室内管弦楽団
21-24) ピアノ:アレクセイ・リュビモフ(Alexei Lubimov 1944-) ポッペン指揮 ミュンヘン室内管弦楽団

ヴァレンティン・シルヴェストロフは旧ソ連のキエフで1937年に生まれ。前衛的な作風でしたがその後モダニズムや新古典主義音楽の流れを吸収していくことになります。

1番から15番までのピアノ曲はなんと穏やかで、時間と空間が静かに循環機関の中で過ぎていく、しかし過発酵することなく静けさはさらなる静けさと安らぎに導いていくと言った感です。
弦楽合奏のための・・・・・は、有り体に申せば、現代音楽であることを全く意識せずに、チャイコフスキーの一節やラフマニノフのフレーズをも彷彿とさせる静かで、懐かしさのある曲調です。しかし、紛れもなくヴァレンティン・シルヴェストロフの曲です。

クラッシック音楽を聴き始めて50有余年。5000枚以上のCDに囲まれた生活を送っていても、まだまだ知らない作曲家がいて、きら星のような美しい曲があるのだろう。

なんと言うことだ、自己嫌悪に陥りそうだ。

でも、ベートーヴェンもバッハもこの曲は聴くことは無かったのだから私は果報者だ。ヴェストロフという新たな偏愛の対象に出会えましたことに感謝。

そして、今回のCDをご指導賜りました私の師匠に心から感謝いたします。







 







ジョン・タヴナー を 聴く 2
ジョン・タヴナーの代表作と言われる『奇跡のヴェール』は
1992年のロジェストヴェンスキー指揮,LSO,イッサーリス(チェロ)の演奏で、グラモフォン賞を受賞しています。
【収録情報】
1. タヴナー:奇跡のヴェール(チェロと弦楽合奏のための)
2. ブリテン:無伴奏チェロ組曲第3番 op.87
3. タヴナー:トリノス(ソロ・チェロのための)

約45分の作品ですが、聖母の誕生からイエス・キリストの受胎告知、キリストの誕生・架刑・復活。聖母の死。最後に『奇跡のヴェール〜守護のヴェールへの賛歌』』で終わる8小節から作られています。
題名の通り。非常に神秘的であり、又題材の通り神聖な響きは宗教感を超えた美しさに満ちています。
クラッシックをお聴きになることの少ない方でもきっとその響きには共感を得られるのではと感じます。
なんと言ってもイッサーリスのチェロの響きに感服。


ここでは1997年のダイアナ妃告別式典の際歌われた『アテネのための歌』をご紹介いたしましょう。6分30秒のとても清楚で美しい曲ですよ。







ジョン・タヴナー を 聴く
前回のグレッキのご紹介の中でタヴナーの曲も数曲ご紹介させていただきましたが、今回はジョン・タヴナー(Sir John Tavener)を。

Sir の称号を持つ彼は2002年に一代限りのナイトに叙勲されましたが、その辺の事は、ウィキペディアからの抜粋で・・・・

<アテネのための歌>は、ダイアナ皇太子妃告別式典に演奏されており、1997年ウィリアム・ブレイクの詩に作曲された<永遠の日の出>は、ダイアナ妃追憶作品である

という経緯の中での叙勲なのでしょう。

さてタヴナーといえば『奇跡のヴェール』がもっとも有名とのことですが、やはり小生としては合唱曲からと言うわけで・・・・・

マーティン・ニアリー指揮  ウエストミンスター大聖堂聖歌隊 (6)イギリス室内管弦楽団
曲目リスト
1. 仔羊(ウィリアム・ブレイクの詩による)
2. イノセンス〜無垢
3. 虎(ウィリアム・ブレイクの詩による)
4. 受胎告知
5. ふたつの聖母讃歌
6. マラキー・リンチ神父のための小レクイエム
7. アシーニーのための歌

1番の仔羊『キャロル』は、非常に物静かな曲で、コーラルの響きに優しさを感じます。 なぜか、アニメの「ミグ何タラ」の曲でも出てきますね。
典礼音楽を主とし。人間性の回復を彼岸とした彼の美しく優しさあふれるカンタータでした。

それにしましても、最近音楽の整理ができていません。何とか整理しませんとね。







2017/07/30 9:01:23|その他
グレッキ を 聴く 3
イコス(グレツキ,タブナー,ペルト/合唱曲集) ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団 
収録曲
 1. Alma Redemptoris mater (Marian Antiphon) 
  2. Totus tuus グレッキ すべてあなたのもの op60 声楽曲
  3. Ave Maria (Offertory Antiphon)
  4. Amen  グレッキ アーメン op35 声楽曲
  5. Regina caeli laetare (Marian Antiphon) 
  6. Magnificat   ペルト マニフィカト 合唱曲
  7. Alleluia. Venite ad me (Alleluia with verse) 
  8. The Beatitudes  ペルト 至福 合唱曲
  9. Beati mundo corde (Communion Antiphon) 
  10. Magnificat and Nunc dimittis タブナー マニフィカト
  11. Magnificat and Nunc dimittis (Collegium Regale)
  12.  Requiem aeternam
  13. Funeral Ikos:Funeral Antiphons タブナー
  14. Funeral Ikos: Ego sum resurrectio et vita 
  15. Funeral Ikos: In paradisum-Chorus angelorum 

タブナーはダイアナ妃の告別式の曲で有名ですが、ここでは、ジャケットの表題でもある タブナーの  Funeral Ikos をお聴きください。








2017/07/29 12:46:21|レクイエムに魅せられて
グレッキ を 聴く 2
グレッキの声楽曲 『おお、われらが聖母』(O Domna nostra)作品55を聴く。

収録曲 
1 グレッキ    おお,我らが聖母よ 
2 サティ     貧しき者のミサ
3 ミヨー      前奏曲第一番
4          前奏曲第二番
5 ブライヤーズ 黒い河

グレッキの声楽曲にはソプラノ独唱が静かに、時には力強く歌われ現代音楽云々に関係なく、心静かに聴くことができました。
サティーの貧しき者のミサは本来合唱曲として作られていますが、ここではパイプオルガンでの演奏。ここでもサティー節は健在。
ミヨーの前奏曲は資料が見つかりません。ミヨーは結構多作の方ですが、私は交響曲9番と10番。管弦楽曲程度しか聴いたことがありません。

さて、ブラヤーズと言う御仁は、イギリスの作曲家であり、コントラバスの演奏者でもあります。当初ジャズ・ヘーシストとして活躍。やがて作曲の道へ進むことになったとのこと。『タイタニック号の沈没』と言う作品で名を馳せ、宮沢賢治のアニメ映画銀河鉄道の夜では賛美歌
オータム』、『主よ、みもとに』として描かれたとのこと。
但し、黒い河の資料は見つかりませんでした。