今 亡き母の為にできることは何かを考えました。全く意味のないことかもしれません。いや 単に自己満足でしかないのかもしれません。 しかし、17年前の父の葬儀の時には、父の棺になにも入れてあげられなかったことを思い出し、母の棺には持てるものは何でも持たせて旅だたさせたいと感じました。
毎日の仕事、刺し子の材料と糸。ハサミや針は納棺できませんので写真に撮りました。眼鏡・時計・補聴器も写真に撮りました。日常生活で必要な洗面用具や常備薬等々。 毎晩うまいと言って飲んでいた、日本酒、ビール、焼酎などもグラスと共に写真に撮りました。その他母とかかわりのあったものを写真に撮りました。
白い封筒を作り 米・塩・砂糖・胡椒・七味・生姜・にんにく・わさび・からし・だしの元等々を1つかみずつ小分けにして入れました。 別の封筒には義姉から頂いた新茶、コーヒー、お菓子類を入れました。 三番目の封筒にはいつも母が出かけるたびに気にしていた住所書きや身分証明などを入れました。 最後の封筒には、祖父母・両親。兄弟等へのお土産代として現金を入れてあげました。六文銭の写真も用意しました。 母からの便りを頂きたく、はがきに自分の住所を書いたものを用意しました。 私と暮した思い出の写真をCDに納めました。
姉が用意してくださいました母の着物と、兄が用意してくださいました比叡山の香。 そして、天台宗多宝院護国寺のお寺さんが御用意くださった輪袈裟(わげさ)を頂きました。
そして、『お母さんみんな用意してあげたから道に迷わずに三途の川を渡ってね。おばあちゃんも、お母さんも、兄弟たちもきっと待っててくれるから』と言って又母にすがって泣きました。
兄姉たちがこれだけ用意したのだから大丈夫だよと言ってくださいました。 又 私は赤子のようにわんわん泣きました。
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