5月7日15時に退院してから、5日が経った。その間、介護や看護、かかりつけ医、訪問歯科、訪問入浴と何とか母の体調を良い方向へ導こうと努力をするが、全く食欲が無い、水分接種も極めて少なく、小さな体はみるみるやせていく。 何を作っても、口に運んであげると小さく首を左右に振って拒否をする。 楽しい話をして、ほんの少し口に運ぶが嚥下することなく、口の中に溜めてしまう。一旦はき出させて、又違う物を口に運んで嚥下を確認する。食事介助は時には1時間30分かかるが、それでも絶対量は限られた量でしかない。 何でも試してみる。フードプロセッサーでの調理。ミルサーでの調理。 だし汁を作ってとろみ材を入れたとろみ料理。ネットであらゆる高齢者の食材、あるいは嚥下困難な人のための食材が毎日のように届く。 しかし、何も口にしない。排便は6日無いが、排便の素もない。
自ら生きることをあきらめている感じがする。あれほど旺盛だった食欲が嘘のようである。口数も極めて少ない。 朝私が出社するときに「行ってらっしゃい」以外一言も声を出さない日が続く。
自分で枯れていくことを意識しているのだろうか。子供が親を助けられないこの不甲斐なさにいらだちを感ずる。
胃ろうを考える。訪問看護で毎日胃ろうの栄養を取ること。しかし、母にその事による苦しみを感じさせることは子供のエゴなのだろうか。
私の心の奥底で、静かなカウントダウンが始まっている。決して白旗は揚げないが、絶望の堆積物に押しつぶされそうな夜を迎える。 |