カテゴリは食材にしましたが、安全な食材をつくるための取り組みです。
農林水産省は、はじめのころは、直訳して適正農業規範としていました。しかし、わかりにくいということで、現在は農業生産工程管理と訳しています。どのみちわかりにくい気もしますが・・・。つまり、良い農業の実践ということなのです。
ヨーロッパが先行して取り組んだので、ヨーロッパGAPが現在のグローバルGAP(つまり国際的GAP)となっています。農林水産省が取り組む以前から、日本でも民間にGAP認定制度があり、JGAPと呼ばれています。
さて、このGAPが実際は何かと言えば、GAPに対するものとして、BAP(Bad Agricultural Practice)、直訳すると悪い農作業ですが、つまり悪い農業の実践てものがあります。生産工程から、すべてのBAPを除去することが、すなわちGAPです。かえって難しい?
ええっと、農業する人はみんな、自分が良い農業をしようと思ってるはずなんだけど、知らずに悪い管理をしてしまっている場合があります。例えば、農薬散布に使ったホースをいいかげんに洗っておくと、次に別の農薬を散布する時に、前に散布した農薬が混ざってしまいます。これは、たいへん危険なことです。そのことに気づかずにやってしまうのがBAP。そういう危険があることをよく認識して、ホースをとことんきれいに洗うのがGAP。そんな感じです。
具体的には、HACCPとほぼ同じ手法が使われます。HACCPというのは、NASAで開発された衛生管理手法です。宇宙で食中毒起こしたら大変でしょ。だから、宇宙食が汚染される原因を全部列記して、それに関する正しい管理がきちんとされたか一つ一つチェックする手法です。HACCPが食品安全に関する危害点分析なのに対し、GAPは作業者の安全や環境の安全まで危害点分析するので、HACCPの発展型と考えてもよいでしょう。
GAPは、生産者にとってはリスク(例えば農薬残留による回収など)が限りなく少なくなり、作業がとても安全になり、作業等の無駄の解消にもなります。消費者にとっては、農産物の安全性が限りなく高くなる取り組みでもあります。ですから、今、全国の農家がいっしょうけんめい取り組みはじめています。
けっこう労力が増えるので、本当は価格にも反映させたいのですが、通常は価格はほとんど変わりません。その変わり、優先的に取り扱ってもらえるようになります。GAPに実際に取り組んだ農家を見ると、自分の農業経営に自信が持てるようになるというのが一番のメリットにも感じます。
イオングループなんかはかなり早くから、GAPに取り組む農業者を優遇して、グローバルGAPの取得支援までしているようなので、ジャスコやサティをよく見渡すと、必ずGAPのコーナーがあるはずです。最近は他の量販店も取扱が増えています。
実は、中国も輸出品に限りGAPを実施しています。つまり、輸入農産物に対抗するためにも、GAPに取り組む必要が出てきているのです。 |