借入金の返済の仕分けはちょっと複雑です。利子が付くからです。
で、ここで大勘違いをすると、大変なことになります。申告簿記上では黒字になっていても、実際は大赤字ってことがあるからです。
借り入れ金の元金返済は、費用ではありません。負債の減少です。
費用になるのは、支払い利子だけなのです。
つまり、経営収支は、収益−費用なので、例えば、300万円売り上げて(収益)、費用(支払い利子を含む)が150万円とすると、純利益は150万円という形で黒字になりますが、この経営が借金をしていて、1年に200万円元金を返済しないといけないとします。経費になるのは、支払い利子だけですから、収益−経費の中に元金返済は含まれません。すると、純利益全部使っても50万円足りませんね。つまり、資産が元金返済のために50万円減ってしまいますが、税務申告上は150万円の黒字になると言うことなんです。これをわかっていなくて、黒字だからと安心していると、資産がどんどん減って大変なことになります。
借入金を口座引き落としで支払った場合
借入金返済 借方 貸方 元金返済(負債の減少) 200万円 預金 215万円 支払い利子(費用の発生) 15万円
つまり、元金返済分以上の黒字になっていないと、本当の意味で黒字ではないということなのです。 |