地方によって多少呼び名は違うのかもしれない。
昔は、農業機械もほとんど無かったので、農作業は人海戦術。つまり、同じ部落のすべての田植え、稲刈りを部落中総出でやる。部落中だけでなく、やる田んぼの家の親戚も全部手伝う。
で、さなぶりが何かというと、農作業が終わった後、やってもらった田んぼの持ち主の農家に手伝った人たち全部が集まって宴会をする。それがさなぶり。手伝うのはお互い様だけど、賃金払えない代わりにごちそうを好きなだけ食べてもうらう、そんな感じかな。子供も手伝ってるから、もちろん参加するけど、料理食べるというよりは、子供たちで集まって遊んでると言ったほうがよかったな。
こうした、行事の中にさ、なんか、充実感というか、いろいろな意味の感謝だとか、うまく言えないけど、あるんだわ。
母の実家の方は、私が子供の頃は二期作(同じ田で年2回米を収穫すること。減反政策で姿を消した。)だったから、夏休みは稲刈りをぐるりとやり終わると田植えが待っているという忙しさ。必然的に、さなぶりの回数が多いのであった。田植えも稲刈りも人海戦術だったけど、なぜか脱穀は機械だったよ。 |