この時期、忘年会の人達で駅前も随分と賑やかになる。
嫌なことも、苦しかったことも、悩んだことも、仕事で叱られたことも、楽しかったことも、嬉しかったことも、みんなこの時期に吐き出されてしまう。
もし、話す言葉が空中で文字となって見えたならば、感情がその場で留まってしまい、吐き出したつもりがいつまでもズルズルと跡を引き、逆に重荷になってしまうのであろう。
寒い夜風の中、吐き出した言葉はすうっとさらわれ、雪の様に一瞬にして消滅し、また次の言葉、次の言葉と繰り返され、気持ちがスッキリする人も、しない人もそれぞれに、次の新しい年に向け、新しい気持ちで、新しい明日に向かって歩くのだろう。
でも、酒の飲みすぎで、吐き出した言葉の記憶を無くしてしまっては、意味が無いだろう。程よく飲んで、程よく語って、程よく吐き出し、程よく酔って、1年を振り返ることが出来ればそれで良し。
忘年会。
小生にとっては、気持ち新たに新年を迎えるための会。一年を振り返り、反省と前進を決意するための会。決して、年忘れの為だけの会ではないといつも思っている。
無用の飲酒で一年の締めくくりを台無しにしてはいけない。
それから、余計なものまで吐き出さないように。ほどほどに・・・。