早朝からバッハの管弦楽組曲全集を聴き 満を持して 1 その後母を買い物に連れ出し、果物などを買い、園芸店に秋の花を見て帰ってまいりました。 午後から 満を持して アラン・コルノーの映画 めぐり逢う朝 を見ました。
17世紀の音楽家マラン・マレと、その師サント・コロンブの葛藤と愛を描いた人間ドラマ。全篇に二人の代表曲が流れ、また撮影は、当時と同じ光源を使って行われた作品です。
この映画を観るきっかけは、 ジョルデ・サパール先生のCDを師匠がお送りくださり、そしてDVDをお送りいただきました事です。 フランス映画ですので、やはり哲学的というか、厭世的というか、 映画を見た後は そしてどうなるの 的なものと感じておりましたが、約2時間の鑑賞は大変感銘を受けました。
まず、映像の美しさです。新古典主義 19世紀のアカデミズム的映像。そしてロマン主義の時代を彷彿とさせる、ドラクロワの絵画のような1シーン。1カット。 光とかげの美しさはヨハネス・フェルメールのような美の世界でした。
ジョルデ・サパール先生の曲は師匠にたくさん御教示いただき、又 楽器 ヴィオラ・ダ・ ガンバの曲をほんとに多くお教えいただきました。 もちろん映画はこのヴィオラ・ダ・ ガンバの曲が全編を通じて流れ、又多くの楽器を見ることができました。
ラスト15分は涙が流れ、止まりませんでした。特に 音楽とは何かを師が問い、 弟子であるマラン・マレの一言・一言の言葉と真実を見極めようとするシーンは胸に詰まる思いがいたしました。
音楽監修は もちろん サパール大先生。 良い映画でした。 映画の1シーンをぜひ皆様にも見ていただきたく、You Tube に上げようと思いましたが、それよりもぜひ皆様に全編を見ていただきたいと感じました。 本当に映像も、音楽も、美しく、人間とは を感じさせられた映画でした。
またしても蛇足 フランスの17世紀のエロチシズムはやはり成熟した感がしました。