前回に引き続き、書道・本部教室に在籍している野ア麗さんの記事をご紹介します。
これはアート?文字?
「将来は海外の日本人学校で教えてみたい」と野アさん。中学3年生の時に青梅市が姉妹提携を結ぶドイツ、ボッパルト市への派遣生となった。よさこいを踊る仲間の後ろで書道パフォーマンスを披露して絶賛された。自分が筆を握ることで日本の良さを伝えられた経験は、多感な少女の心に深い喜びを刻んだ。 高校2年の時にはオーストラリア派遣生として選ばれた。大学進学後は本格的に「教える」ことを目的に2年の時にフィリピンへ。3年の時にはイギリスへ短期留学。英語で説明して「かるた」や書道を武器に日本文化を教える授業を組み立てた。 彼女の作品を見て「これはアートなのか?文字なのか?」外国人の驚きの言葉は、何よりのエネルギーとして彼女の心に注がれた。 「書道がないと自分の芯が無くなってしまう感じなんです。書くことで落ち着き、自分を表現できる。そして誰かが喜んでくれることが、とても幸せに思えます。時間が許す限り様々な経験をしておきたいです」と語る。 希望に燃える若き書道家は、やがて西多摩っ子たちにも書を通じて生きる喜びを与えてくれることだろう。 (聞き手:源泉部会、西多摩新聞社 柴ア記賢) |